大一番で結果を出す一流アスリートの“集中力秘訣”が学べます。
目次
ビジネスで必要なことはすべて一流アスリートから学んだ!【要約・書評・レビュー】
「200安打達成おめでとうございます!!」
…
記者に囲まれるイチロー選手は、すぐにこう答えた。
↓↓
「これはこれで嬉しいですが、もう過去ですから…」
…
イチロー選手は、いつも“過去”のことにこだわりません。
…なぜでしょうか?
ではもう一つ…
記者「今年も200安打打てますかね?」
↓↓
イチロー選手「……(華麗にスルー)」
…
イチロー選手は、“未来”のことについても、あまり口にしません。
…なぜでしょうか?
シドニーオリンピックで世界新記録を13個も樹立した「サメ肌水着」の開発担当であった森健次郎さんは、
イチロー選手のこういった言動について、こう語っています↓↓
今、目の前だけに集中力を注ぐ…
…
これは何も、イチロー選手に限ったことではなく、
一流の人に共通する考え方だと森健次郎さんは言っています。
というのも、森健次郎さんは、多くの一流アスリートやメダリストと接していく中で、
一流のまま結果を残し続ける人と、二流で終わってしまう人の差は、
この「集中力の使い方」が大きく関係していることがわかったそうです。
そして、その「集中力の使い方」こそが、
スポーツだけでなくビジネスにも共通する“成功の秘訣”だと言います。。
「ビジネスで必要なことはすべて一流アスリートから学んだ!」の著者は森健次朗さん。
森健次朗…という名前だけだと、あまり知らない人も多いかもしれないですが、
シドニーオリンピックでの全メダリストの70%以上が着用、そして“世界新記録”を13個樹立した「サメ肌水着」の開発担当だった人物!
現在は、集中力を引き出すための専門家“集中力プロデューサー”として、さまざまなビジネスパーソンを支援する活動をしています。。
人が集中力を使えるのは…「過去」「今」「未来」
人が“集中力を発揮できる対象”は大きく分けて3つあります。
それは、
「過去」と「今」と「未来」です。
ですが、一流となる人が「集中力を高める」ために1番意識しているのは「今」だと言います。
過去でも未来でもありません。“今”です!
…
なぜ、一流の人はそこまで「今の集中力」を最重要視しているのでしょうか?
例えば…↓↓
「過去」に集中してしまうと…
多くのアスリートと関わってきた森健次朗さんは、
“結果を出せない選手”の特徴についてこう語っています。
結果を出せない選手の多くは、過去のミスや結果に意識を集中してしまい、今やるべきことへの集中力が削がれていた……ということを私はよく目にしました。「どうして負けた!?」と過去ばかり突き詰めるのではなく、今できることを探すことが大切なのです。
過去ばかり振り返ると、
どうしても後ろ向きな感情になってしまい、悪循環に陥るのも当然のことかもしれません。。
「未来」へ集中力を使うのもダメなの?
森健次朗さんは別に、未来を意識することがダメだと言っているわけではありません。
むしろ、一流アスリートのイメージトレーニングの具体例なども示して、
未来の目標設定の重要性も語っていました。
ですが…
過去に失敗した意識を 20%持ったまま、未来にも不安な気持ちを 20%持っていたとしたら、今は 60%しか集中できないという状態になります。
プロ野球の1軍選手と2軍選手についても例を挙げていましたが、
2軍にずっといる選手のほとんどが、
やはり「今」への集中力が欠如していたと言います。
未来の自分を作るのは「今の自分」
とよく言われる言葉がありますが、
確かに、“今”に最大限集中力を使わなければ、未来の自分の状況も良くなりませんよね。
「一流」と呼ばれる人たちは、それをしっかり理解しているのでしょう。
つまり、成功する人と失敗で終わる人の違いは、
“今にどれだけ集中しているか”
ということが大きな差になってくるということです。。
「今の集中力」を高める集中力トレーニング方法とは?
本書の中では、一流の人に共通する「今」に集中するためのトレーニング方法などが紹介されていました。
例えば、「ボール積み」というトレーニング方法。
これは、
実はこのワークを行っているスポーツ選手がいます。元フィギュアスケートの“安藤美姫”さんがゴルフボールを本番前に積んだり、プロ野球の選手がダック・アウト裏でボールを積んだりしているそうです。
実際にやってみるとわかるのですが、
2つまでは積める人はいても、それ以上になるとなかなか難しくなってきます。
これは、“モノの軸”を理解しているかどうかが大きく関わってくるそうです。
そして、その“モノの軸”を理解することで、「自分自身の軸」もわかるようになってくると言います。
つまり“自分の身体をコントロールする”ために役立つということです。。
他には、「集中力カード」というものを使ったトレーニング方法もありました。
この集中法を試した後に目を閉じると、
まぶたの裏にダイヤの形が残像として映るので、この時間が長くなればなるほど集中できているサインと言います。
やってみると、確かに思わず集中力を使ってしまうような仕組みになっていました。。
- 日本人と海外オリンピック選手の目標設定の違い!
- 日本一に導く監督に共通する“ある1つの指導方針”
- 今の現状から未来の目標へと繋ぐ方法
- 世界新記録を12個輩出した「サメ肌水着」のアイデアの秘密!
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- トップアスリートが実践する本番で緊張を和らげるリラックス術!
- 結果を出す人と出せない人の「メモの仕方」の違い<
- 一流指導者の空気の作り方
- 結果を出すために必要な“強み(長所)”を見つける方法
などなど、
世界で活躍する金メダリストなどと間近で接してきた森健次朗さんだからこそ語れる、
「一流アスリートたちに共通する成功の秘訣」を知ることができます。
この本は、スポーツ業界関わらず、ビジネスパーソンなども学べることが多い一冊だと思います。
(世界中に名が知れ渡ってるような超一流アスリートの実話などが盛り沢山なので、その言動・行動などはとても役立ちました。)
ぜひ、気になった方は読んでみてください。。
要は“自分でコントロールできる”のは今ここの時点。
彼は、今、コントロールできることのみに集中しているから、200本安打を達成したことは彼の中では“すでに過去”になってしまっているのです。
また、未来も同じようにコントロールできませんので、未来のことを話しても、どうなるかわからないという彼の考えがあるのでしょう。
今に集中、ここに集中、という感じなのだろうと思います。