「遅読家と速読家の違いは、別に能力差ではない…」
“遅読家のための読書術”という本の中で、このようなことが語られていました。
もしかしたらあなたも遅読家でしょうか?
それならば、この「遅読家のための読書術」という本は、あなたが読書に対して抱いている思いを一新させ、より気軽に本を楽しめるようなヒントをくれるかもしれません。
というのも、「遅読家のための読書術」著者の印南敦史氏も、もともとは遅読家1人だったそうです。
しかし、現在では年間700冊を超える本を読む多読家になっています。(これは、1日2冊程度の読書量。)
さらに読書後、書評を書くために執筆も毎日しているというのだから驚きの読書スピードです。(もちろん、それ以外の仕事もこなしながら…)
一体、どんな読書術が遅読家の彼を多読家へと変えたのでしょうか?
目次
【著者】印南敦史とは、有名メディアで活躍している書評家である。。
「著者の印南敦史って何してる人?」
と問われれば、「書評家」というのが1番かもしれません。
日本版のライフハッカー、ニューズウィーク、他にはsuzie、WANIBOOKOUT…などなどさまざまな有名メディアで書評家として活躍しています。
また、音楽雑誌の編集長などの経験もあり、音楽ライターと呼ばれることも。
著書は、音楽関連のものやライター業の出版本が多い。。
遅読家のための読書術-情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣【要約・書評・レビュー】
ではここから、実際に「遅読家のための読書術」を読むと学ぶことができる内容の一部を要約しながら紹介していきましょう。。
“真面目な”遅読家に共通する読書の仕方…その読み方は現代ではNG!
情報が洪水のように流れてくる現代では、今に合った「新しい読み方」で本にアプローチすることが必要だといいます。
この「新しい読み方」に変えないと、
真面目な性格の人は、ただただストレスを引き起こしやすくなり、これからもっと読書が苦手になるだろうと警告を発しています。
ただこの「新しい読み方」を学べば、
あなたは本との向き合い方が変わり、読書スピードなどもコントロールできる可能性が高いそうです。。
自分に価値ある情報だけを「流し込む」フロー・リーディング読書術!
そこで、「新しい読み方」としておすすめしているのが、
フロー・リーディングという読書術を学ぶことです。
この読書術を学べば、遅読家の人でも無理なく、自分の体の中へ流れ込んでくるような読書法が身につく…
といいますが、
「フロー・リーディング読書術」とは、一体どんな読書術なのでしょうか??
「音楽を聴く」ように「本が読める」ようになる。
この「フロー・リーディング読書術」を学べば、
音楽が自分の中を通り抜けていくように心地良く読書ができるかもしれません。
(注意!別に耳で本の内容を聴き流すという方法ではない。)
というのも、著書の印南敦史さんはもともと音楽雑誌の編集長の経験があり、
その経験から、音楽を聴くことと本を読むことには、とても共通点が多いそうです。
そしてこの「フロー・リーディング読書術」を理解すれば、音楽を聴くように本が読めるといいます。
遅読家は「本を読むスピードが遅い…」というより原因は…
「読書1回に期待しすぎ!」
遅読家の人たちは、別に「能力が低いから本を読むのが遅いというわけではない」と語っていました。
読書が苦手、もしくは“自分の読書スピードが遅いのではないか…”と思っている人は、
そもそも読書に対する姿勢が真面目すぎるのが原因だそうです。
読書家と言われる人たちは、もっと楽な姿勢で読書に臨んでいるということでしょう。。
じっくり読んでも「理解力・記憶力」には比例しない理由…
「そもそも本の内容をすべて理解しようとすることこそが無駄!」
少し思い出してみてください
あなたは今まで読んだ本の中で「感動した!」と思った本でも、その本の1ページでも丸々暗記していたという経験はあるでしょうか?
…おそらくないでしょう。
というより、あなただけでなく、読書家と言われる本好きの人たちだってそんなことはしていません。
「忘れていないものの中に、自分にとって大切な部分が凝縮されている」
「遅読家のための読書術」では、
もしあなたが本の内容を全部理解できていなくても問題ないことが記されています。
というより、理解できていないことこそ、あなたにとってその本の価値を決める要因になるというのです。
もし、「いつも本の内容を理解できていない…」と悩んでいたならば、この考えはあなたの読書の助けとなることでしょう。。
書評家だからこそ知っている「息を吐く読書術」
こんなことを印南敦史氏は述べています。
「息を吸うことと、本を読むことはとても似ている…だから、読書でも息を吐かなければ苦しいだけ。。」
…
遅読家や本が苦手な人のほとんどは、この“息を吐く”読書術をやっていない可能性が高いのです。
だから、読書に苦しんでいる…
もしあなたが、読書法をいくつか読んだが、まだ苦しいなら、この読書術を試してみる価値はあるかもしれません。
そして「遅読家のための読書術」では、“読書の呼吸法”について、いくつか方法が示されています。
- 読書で息を吐くとはこのこと!「1ライン・サンプリング」
- あなたにとってその本の価値を凝縮する!「1ライン・エッセンス」
- あなたが感じた本の記憶が一瞬で蘇る!「1ライン・レビュー」
などなど他にもありますが、
著者の印南敦史氏が読書を習慣化する上で最も大切だと語っていることは…
「その本の感動を忘れないようにすること!」
これは、“自分の読書ストーリー”を作り上げたいと考えているならば、1番大切な読書術でしょう。。
月20冊は楽々読める!「多読のリズムを作る方法!」
もし食事や睡眠と同じように、読書も生活のリズムに組み込めたら?
…そんな読書リズムの取り方がいくつか紹介されています。
- 読書時間の「枠」はいつが最適か?
- 読書時間をを固定したほうが良い理由
- 読書の習慣化に必要な3つの要素
- 自分にとっての本の価値は3種類に分けられる
- 絶対に速読すべきでない本の特徴。間違っても意味ない速読はしてはいけない!
- 多読を習慣化するために必要な「9対1の法則」
- 読書が飽きないために必要なプロ書評家の「習慣化」方法
- 「10日間の長時間読書と60分間の短時間読書」なぜ、60分のほうが内容が記憶に残っているのか?その2つの違い…
- 熟読の呪縛を解くために有効な「朝の10分間iPhone活用術」
読書を習慣化するには、やはり自分に合った読書リズムが大切。
プロ書評家が実践している読書リズムをぜひ参考にしてみてください。。
「本の構造」を知れば、速読は誰でもできる!【速読術4ステップ】
初めに「遅読家のための読書術」で語られていた注意点を言っておくと、
“熟読する必要のある本”は、絶対に速読してはいけない!(というより意味ない。)
(熟読すべき本、速読できる本については、本書で述べられています。)
速読注意点を踏まえた上で、「本の構造」を理解してしまえば、
速読という読書法は、そこまで難しい読書法ではないといいます。
「遅読家のための読書術」には、
「本の構造」に着目しながら、速読するために必要なポイントなどが記されています。
- 「読み飛ばしOK箇所」は、3つの目印を活用することが肝!
- 「冒頭の読み方」は、読書スピードUPの鉄則!
- 「5行の法則」で、読書時間短縮!
- 「熟読ポイント」を見つける簡単な方法!
- 「緩急読書」で、遅読の原因解決!
【多読家の選書術】本の選び方~管理~処分方法!
多くの本を楽しむ「多読家」になるためには、
本との出会い、そして、本との別れが重要だと語っていました。
「遅読家のための読書術」では、
多読家ならではの“本の選び方”や“本の管理術”“本の処分方法”なども記されています。
- 多読になるための「読書プラン」とは?~旅行の予定のようなワクワク感をどうやって手に入れるか?~
- 「自分の壁」を超えるために必要な本の選び方とは?
- 「速読する本」だけでなく「熟読する本」も選ぶべき理由
- 「本を手に入れる場所」はどこがおすすめか?
- 年700冊を超える多読家の本の管理術と処分方法
- 「流れのよい書棚」処分する本の見分け方
- 3カ月ごとに書棚をメンテナンスする3つの理由
- 「捨ててはいけない本」「残すべき本」とは?
もしあなたが、心の底から本が好きになれるような多読家生活を目指しているなら、
年間700冊を超えるプロ書評家の「本との向き合い方」は参考になることは間違いないでしょう。。
“遅読家であり書評家”がおすすめする多読術が紹介されています。。
今回紹介した「遅読家のための読書術」。
「本を読むスピードが遅くて悩んでいる…」
というならば、同じ遅読家であった印南敦史さんの多読術を知っておくことは損にはならないでしょう。
もし興味が湧いたのなら、ぜひ気軽に読んでみてください。。
「あなたの“本の読み方”は気づかないうちに変化している…」