なぜ、人前に出ると緊張してしまうのでしょうか?
心の問題?
確かにそれもあるでしょう。
でも…
本当にそれだけが原因でしょうか?
……
「ロルフィング」というアメリカ発祥ボディワークのセラピストである藤本靖さんは著書の中で、
人が緊張する理由についてこう語っています↓↓
人前で緊張せずに話せるようになるには、
確かに、「自分に自信をつける!」という心のアプローチも必要かもしれません。
ですが、それは一朝一夕で身につけられるものではないでしょう。
それならば、発想を転換して、
“心へのアプローチではなく、身体へのアプローチ”
という観点から、緊張しにくい身体を作っていくのが効果的かもしれません。
まずは、人間のメカニズムから理解し、肉体から心へという方法で徐々に緊張を取っていこうということです。
今回は、そんな身体アプローチの専門家である藤本靖さんがおすすめしていた、
“人前で緊張しにくい身体を作るための呼吸法”を紹介していきます。。
目次
人前だと「頭が真っ白」になって何も話せなくなるのは…
「頭が真っ白になってしまう…」
緊張してしまうと、よくこんな状態に陥ってしまいますよね。
“いつものように”話せなくなってしまう…のです。
これは、正常に頭が働いていない…という状態になっているとも言えます。
「うまく伝えられない」のは、「頭が回らない」からです。
リラックスして話しているつもりでも、「いいたいことをきちんと言葉にできていないなあ」と自分自身で感じることははありませんか?
実は、これは声の出し方が関係しているのです。
頭が真っ白になるのは、声の出し方が原因…
これは今回紹介する呼吸法にも関係してくるのです。。
緊張してしまうのは「呼吸の仕方」が原因!?
そもそも、
人が緊張してしまう時って、身体にどんな変化が起こっているのでしょうか?
藤本さんは人が緊張する原因について、このような理由を挙げています↓↓
「多くの人の前で話すのは緊張する」という方は多いと思われます。
では、なぜ話そうとすると緊張するのでしょうか?
一つは、普段の“呼吸の浅さ”が強調されるから、という理由があります。
声を出すというのは、息を出す、つまり呼吸をするということです。
人前で話す時だけでなく、誰か見知らぬ人と話す時のことを思い出してみてください。
…
身体がこわばって緊張しますよね。
この時、いつもの自然な呼吸はできていたでしょうか?
……
「う~ん…そう言われてみればできてなかったかも…」
と思った方も多いかもしれません。
それもそのはずです。
身体が緊張しているというのは、スムーズな呼吸ができなくなっているということでもあるのです。
普段から呼吸がスムーズでないと、発声がうまくいきません。
それでもなんとか息を吐きだそうと努力するので、呼吸が苦しくなり身体も緊張してしまいます。
「声がうわずる」はまさにそんな状態のことを指します。
ですので、「人前でも緊張せず話せるようになりたい…」と思うならば、
まずは“緊張しないための呼吸法”というものを学ぶ必要があるかもしれません。
「蝶形骨を意識した呼吸法」で脳を活性化させる!
では、どのように声を出せば、「頭が回る」ようになるのでしょうか?
結論を先に言うと、「口だけでなく、鼻(鼻腔)も含めて発声すること」です。
ーー鼻腔に呼吸が通ると、脳をのせている蝶形骨の動きがスムーズになります。
風邪気味の時などに鼻が詰まったりすると、声が出しにくく頭もボーっとしてしまいますよね。
逆に鼻詰まりがなく、すっきりしてる時は、頭もすっきりしてると感じることはありませんか?
…
それは、「蝶形骨(ちょうけいこつ)」という鼻あたりにある骨が関係しているのです。
蝶形骨とは、頭蓋骨の真ん中あたりに位置する蝶の形をした骨のことで、脳をのせるお皿のようにもなっています。
「頭の芯」とも呼べるほど大切な部位で、整体やボディワークなどでは特に重要視されています。
この蝶形骨の状態が良くなると、脳が活発化にも繋がってくるというのです↓↓
ボディワークでは、蝶形骨の状態が脳の「覚醒度」と関係することが知られています。
「覚醒度」とは、「頭が起きているか、寝ているか」という脳の活性度のことです。
「スムーズな呼吸をする」=「蝶形骨の働きも良くなる」=「脳が活性化される」=「緊張も感じにくくなる」
ということです。
なのでまず、人前などに出る時など緊張しやすい場面では、
“自分はスムーズな呼吸ができているか?”
を確認することが重要となってくるのです。。
【ワーク】声の振動を“頭全体に響かせる”ようなイメージで発声する!
ではここから、アメリカ発祥のボディワーク「ロルフィング」で推奨されている
“スムーズな呼吸法を意識した「声出し」ワーク”を紹介していきましょう。。
↓↓
まずは、人差し指・中指・薬指の3本を目の下に添える。(両側)
↓
目の下まで響くようなイメージでア~と声を出す。
↓
続いて、「目の上」「こめかみ」「後頭部」も同じように、声出しワークを繰り返す。
↓
最終的に、全方向(頭蓋骨全体)に響くような発声を心掛ける
実際に話をするときには、4ヵ所同時に響かせて、その振動が360度全方向の空間へと広がる感覚を持ちます。
この声出しワークをやってみるとわかるのですが、
頭に響くような声はなかなか出せないことに気づくと思います。
つまり、スムーズな呼吸法ができていない!ってことです。
「自分では声をしっかり出しているつもり…」
でも、実際は相手からしたらそうでもない…
自分が思っているより、相手にはうまく伝わっていないものです。
ぜひ今回の声出しワークを参考にして、
スムーズな呼吸法を手に入れ、緊張しにくい身体を手に入れてみてください ^^)
人前で堂々と振舞うには「緊張しにくい身体作り」を日々心掛けることが大切です。。
今回紹介したワークは、《「疲れない身体」をいっきに手に入れる本》の中で紹介されていた一部です。
- 「人と目を合わせるのが苦手?」なら『トンボの目』を意識してみてください
- 「相手の話を聞くのが疲れる?」なら『耳のセンサー』の使い方が役立ちます
- 「苦手な人といると不安を感じる?」なら『距離感』を掴むワークを行ってみてください
などなど、もちろんこれだけではありませんが、
他にもまだまだ、
“緊張を和らげる方法”や、“自分を落ち着かせる呼吸法”など、
実際に役立つワークが数多く紹介されています。
もしあなたが「あまり自分に自信がない…」という状態ならば、
まずは、身体へのアプローチ方法を学んでみてはいかがでしょうか。
きっと、アメリカ発祥ボディワーク「ロルフィング」の療法が役に立つはずです。。
今回紹介した「疲れない身体」をいっきに手に入れる本は、こちらから(無料)で聴くことができますので、ぜひ参考にしてみてください(^^♪
人と対面したときに居心地よくいられるかどうかは、性格や心がけの問題というよりは、相手が発する情報をどのように受けとるかという身体のセンサーの使い方の問題のほうがより大きな要因となっていることが多いのです。