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「くるみ割り人形」の話の原作は、ドイツの作家エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンが生み出したメルヘンの1作品です。(原作のタイトルは「くるみ割り人形とねずみの王様」です。)

その後、ロシアの作曲家チャイコフスキーによって、バレエ音楽の1つともなりました。

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「くるみ割り人形とねずみの王様」の内容・あらすじ・要約

 

バリッ!

大きく口を開け、次々に固いくるみの殻を割っていく人形をとても楽しそうに動かす女の子マリー。

見た目はとても不細工…

でも、今日のたくさん用意されたクリスマスプレゼントの中で、1番気に入ったのは、まぎれもなく、その不細工なくるみ割り人形だった。

 

いつもは聞き分けの良い子のマリーだが、

なぜかその夜だけは、いつまでもくるみ割り人形のもとを離れたくなかったのだ。

夜遅くまでくるみ割り人形と遊んでいたマリーは、いつのまにか不思議な世界へと足を踏み入れていた。。

 

【因縁の戦い】くるみ割り人形vsねずみの王様

「起きろ!出陣だ!!」

マリーの目の前には、信じられない光景が広がっていた。

 

なんと、いつも遊んでいた自分のおもちゃたちが動きだして、現れたねずみたちと戦っていたのだ。

しかも、その人形たちのリーダーは、あのくるみ割り人形。

ねずみたちのリーダーは、七つの頭を持つねずみの王様だった。

 

ただ、不運にもくるみ割り人形たちは惨敗を喫し、散り散りとなってしまった。

と同時に、マリーは現実世界へと戻ってきていた。

 

くるみ割り人形に「隠された過去」

「あれ…ママ…、ねずみ軍団はどうなったの?」

マリーは、くるみ割り人形とねずみの王様との戦争のことを両親に話してみるものの、

誰も信じてはくれないどころか、大声でみんなマリーをバカにするばかり。

 

マリーがしょんぼりしていたところに、

マリーの親戚のおじさんである、ドロセルマイアーおじさんが、くるみ割り人形についてのあるおとぎ話をはなしてくれたのだ。

 

マリーは、それを聞き、

「あぁ、くるみ割りさんには、そんな辛い過去があったのね…」

と、“なぜ、くるみ割り人形とねずみの王様が争うことになったのか?”

など、くるみ割り人形の歴史を知り、

くるみ割り人形のことをさらに好きになっていった。。

 

【希望】1人ぼっちのマリー。救ってくれたのは…

その夜、マリーがベッドで眠っていると、

枕元に、なんとあの七つの頭を持ったねずみの王様がやってきた。

 

「おい、俺の言うことを聞かないと、お前の大好きなくるみ割り人形をズタズタにしてやるぞ!」

マリーは、母親に助けを求めたかったが、なぜか声がまったく出ず、ただ震えて聞いてるだけしかできなかった。

 

次の日、マリーは恐怖で誰とも口が聞けない状態になってしまった。

両親に相談したいけど、私の言うことなんて、誰も信じてくれない…

マリーは、1人部屋にこもってシクシクと泣くしかなかった。

 

しかし、マリーの心を救ったのは、あのくるみ割り人形だった。

急にギラッ目を光らせたかと思うと、マリーにこんなことを言った。

「お嬢様!決して、ねずみの王なんかに従ってはいけません!ただ1つお願いしたいことがあります。私に武器となる剣を一本用意していただけないでしょうか?」

こう言って、くるみ割り人形は、もとの人形へと戻っていった。

マリーは、それを信じ、兄弟がいつも遊びで使っていた人形の剣を一本用意して、くるみ割り人形に持たせておくことにした。。

 

【決着】「くるみ割り人形」vs「ねずみの王様」

その夜、マリーがベッドで眠っていると、

急に、「キーッ!」というネズミの鳴き声が聞こえたので、あわてて飛び起きた。

 

「お嬢様!喜ばしいお知らせです!あのねずみの王を見事討ち取ることに成功しました!」

マリーの目の前で片膝をつき、まるで王女に仕える従者のように、自分の功績を伝えていた。

 

「これは、ねずみの王を討ち取ったしるしです!どうか、お受け取りください。」

と言って、ねずみの王が被っていた七つの王冠をマリーに差し出した。

マリーは、大喜びでその王冠を受け取ると、続けてこのようなことを言われた。

 

「あぁお嬢様!もしよろしければ、ほんの少しの時間、私とご一緒願えませんでしょうか?きっと、あなたに素晴らしい世界をお見せしてみせます!」

マリーは、もちろんくるみ割り人形と一緒についていくことにした。。

 

とても素敵な「人形の世界」

くるみ割り人形についていくと、目の前に広がっていたのは、とても愉快な雰囲気を醸し出す、お菓子の国だった。

マリーは思う存分、人形たちとの時間を楽しみ、

「もっとこの世界にいたいわ…」

と思っていたが、だんだんと眠くなり、心地よい気分の中で深い眠りへついていった…

 

・・・・・・

 

「マリー!いい加減起きなさい!」

気がつくと、目の前には、母親が立っていた。

マリーは、気持ちを抑えきれず、今体験した出来事をみんなに話してみた。

 

しかし、、

みんなは大笑いするばかりで、誰も信じてくれない。

「マリー、素敵な夢を見たのね。でも、そんなものは、すぐに頭から追い払ってしまいなさいよ」

何を言っても、バカにされるだけだった。。

 

“マリーだけ”が知っている不思議な世界…

ただ、マリーには1つだけ確かな証拠を持っていた。

それは、くるみ割り人形から貰った、あのねずみの王の小さな七つの王冠だった。

 

父親も母親も見覚えがないし、到底人間にはできないような細かい細工もしてあったので、

「マリー!これはどこから持ち出したんだ!!」

最後には、マリーを叱りつけて、泣かしてしまう始末。

さて、マリーは、どうやってこの王冠のことを説明するだろうか?

……

おそらく、大人という世界に染まった人には、一生わかってもらうことはできないだろう。

 

それでも、、

マリーだけが知っている世界が、そこにはしっかりとあったのだけは確かだ。。

 

「くるみ割り人形とねずみの王様」の話から学べる“教訓”を考察・解説!

 

ではここからは、「くるみ割り人形とねずみの王様」の話から学べる教訓を考察・解説していきましょう↓↓

 

子供に見えて、大人に見えないもの…

「くるみ割り人形」の話からは、

子供の想像力を潰すのは、いつも大人の現実的思考”ということを教訓として学ぶことができます。

 

マリーの両親は、初めから子供が描く不思議な世界に否定的でした。

だからこそ、マリーの想像力をバカにし、大笑いしたのです。

両親にバカにされたことで、マリーの心は傷つき、心が一人ぼっちになってしまいました。

 

これは、マリーの両親が自分も子供の頃に見ていた、限りない無限の想像力を失ってしまったからに他なりません。

現実ばかりに染まってしまい、子供が描くとてもワクワクする想像力を受け入れる器が、なくなってしまったのです。

ほとんどの人は、こうやって自分の持つ可能性を潰されていくんでしょうね…

 

「くるみ割り人形」の話からは、

子供の想像力を受け入れる大切さ

について教訓として学ぶことがことができますね。。

 

ぜひ名作「くるみ割り人形」をご覧になってみてください(^^